LAマラソン体験レポート2014
From Stadium to Sea。スタジアムから海へ。今年もたくさんの人がこのコースを走りました。
さて、2014年のマラソンレポートはこちら!
『23マイルから先は下り・・・』黒木公美さん
一度は行ってみたいアメリカ西海岸ロサンゼルス・・・。
一度は走ってみたい海外マラソン・・・。
そう思っていた二つが、同時に思いがけず叶うことに・・・。
昨年12月に子どもたちと参加した「駒沢ランナーズフェスタ」。
走り終わった後、競技場でのんびりしていたところ、「これからロサンゼルマラソン出場権をかけた、じゃんけん大会をします!」という声が耳に入り、大急ぎでゼッケンをつかんで参加!私は補欠三番目となり、半分諦め、半分期待をして待っていたところ、
ランニングマガジン・クリール編集長の樋口さんから当選のご連絡が!
こんなことって本当にあるのね!と、すぐさまLAマラソンのサイトにアクセスし、コースについて調べてみたところ・・・、すごい!すごすぎる!
スタートはドジャースタジアム!
チャイナタウン、リトルトーキョー、ハリウッド、ビバリーヒルズ、ロデオドライブを駆け抜け、ゴールはサンタモニカのビーチ!
なんて豪華で、なんて華やかで、ロサンゼルスの魅力がギュ~っと詰まった26マイル!
そこから、ワクワクドキドキの日々が始まりました!
出発まで1週間を切った頃からはこまめに天気予報をチェック。
東京は、例年になく雪が多く、どんより寒い日が続いていましたが、ロサンゼルスはピカピカの晴れマークが続いています。今回のLAマラソンが4回目のフルマラソンとなる私。
慌ただしい毎日で思ったような練習が積めずに不安もありましたが、とにかく楽しく完走しよう!という思いを胸に、ついに3月7日、ロサンゼルスに向けて出発!
ロサンゼルス空港に到着してすぐ、空港内でランニングウェアに着替えて(笑)、ベニスビーチ、サンタモニカへ出発!ビーチ沿いのきれいに整備されたランニングコースを走り、
夕方は、グリフィス天文台の先のトレイルへ。
ハリウッドサイン、ロサンゼルスの街並み、ヤシの木の向こうに沈む夕陽、そして、その後はまばゆい夜景・・・。グリフィス天文台に来たら、ぜひ足を伸ばしていただきたい!
本当に絶景でした!
2日目は、まずパロスバーデスのリゾートホテル「TERRANEA」内の海を臨む絶景散策コースを、現地在住の日本人ランナーのみなさんとジョグ。季節によっては、クジラが見えるのだとか!
午後はEXPO会場に行き、ブースを見て回ったり、ゼッケンを受け取ったり、LAマラソン大会関係者の方ともご挨拶をすることができました。そして夜は、現地在住のランナーの方からコースの攻略法も教えていただきつつ、とっても美味しいイタリアンでカーボパーティ。楽しいひと時でした!
ホテルの部屋に戻ったのはもう22時を過ぎていました。
フルマラソンはLAマラソンが5回目となりますが、前日にこんなに動き回ったのも初めて(笑)。いよいよ、ついに、明日が本番なんだな、と信じられない気持ちの中、ゼッケンをつけ、ジェルを用意し、サマータイム用に1時間時計を早めて就寝。
そして、いよいよ心待ちにしていたLAマラソンの当日がやってきました。
朝はまだちょっと肌寒いものの、現地のランナーさんたちはTシャツに短パンというプラッと走りに来たくらいの軽装。日本のマラソン大会は冬に開催されることもあり、荷物預け用の袋も大きいですし、ウェアも重装備。服装一つとっても、とてもカジュアルで、ランニングが身近なものだなと感じました。
地下鉄の駅からシャトルバスに乗り、ほどなく圧倒的な広さのドジャースタジアムに到着です。ノリノリの音楽、あちらことらから聞こえてくる歓声、カメラマンさんの「give me big smile !」という声に、すぐにテンションが上がります!
スタートラインでも、みなさん地面に座っておしゃべりしたり、写真を撮りあったりと寛いだ様子。それが、国歌が流れると空気が一変!スタートを心待ちにする熱気、どんな26マイルになるかの不安入り交じりつつ、ジワジワと前に進んでいきます。
そして、ついにスタート!
クリール編集長の樋口さん、モニターランナーの宍戸さん、現地コーディネーターの大谷さんと一緒に、沿道の見所を教えてもらいながら走ることに。
今回コースの景色と同じくらい楽しみだったのが、沿道の応援と現地のランナーさんのファッションチェック!
応援は、70年代R&B、ロック、ゴスペル、最新ヒットと次々に生演奏コーナーがあったり、
チアリーダーが声援を送ってくれたり、そして、「lookin’ good!」とか「YOU vs YOU」など、アメリカならでは!の応援も随所に見られ、26マイル本当に賑やかで、熱い沿道でした!
そして、ファッションチェックも楽しかった!
男性は上半身裸がたくさん(笑)。女性は生足は当たり前、セパレートもちらほら。
とにかくみんなカッコいい~。
ハリウッドの賑やかな街並みを抜け、ほどなくハーフにあたる13マイルに到着。
長い下り坂で気持ちよく走り、そこから、前日の夕食会で聞いていた「手強い16~23マイル」に突入。楽しみにしていたビバリーヒルズ、ロデオドライブ、ロンハーマンの前を、夢見心地で通過。30kmを過ぎて、まだまだ行ける!と、ちょっとペースを上げすぎてしまったのがいけなかった・・・。20マイル、21マイルあたりの最後の坂あたりは、暑さとキツさにヘロヘロ・・・。
「23マイルから先は下り・・・」
前日に聞いていたその言葉を心の頼りにとにかくがんばる!
すると、2日目に一緒に走った在住の日本人ランナーの方に声をかけてもらい、気持ちが復活!頭の中で、1マイルは1.6kmの計算をしながら走る走る。
そして、23マイルに突入!疲れた足にはそんなに下りには思えなかったけど(笑)、
サンタモニカの美しい住宅街のコースはとても気持ちよく、沿道の応援も、ここまでよくがんばったね、もうあとちょっと、って心がこもっていて、とても嬉しかった。
24マイル、25マイル、そして、ついに、右に曲がりサンタモニカの海岸線に!
空も、海も、ヤシの木も、キラキラ!
そして、ハリウッドで別れた大谷さんと再会し、さらに復活!
いつものことながら、ゴールゲートは見えていても遠い(笑)。ゴールしたら、この夢のような時間が終わってしまう・・・、そのさみしさを感じながらも、4時間20分は切りたいと(笑)、あんなに苦しかったのはどこへやら、とっても気持ちよくペースを上げて最後の1kmを満喫してゴール!!!
今まで走ってきた中で、一番華やかで、美しく、一歩一歩を噛み締めて走った1kmでした。
アップダウンもたくさんあって、賑やかな応援も楽しく、走りごたえも、感動もたくさんのLAマラソンでした!
ゴールした後はサンタモニカの街を完走メダルをかけて歩くランナーがとても多く、
「LAマラソン完走したの?」
「私も走ったのよ!」「おめでとう!」と、お互いを祝福しあって、完走の余韻にもたっぷり浸ることができました。
今回のモニターランナーツアーでは、サンタモニカのビーチサイド、グリフィス天文台の先のトレイル、パロスバーデスのホテル内絶景散策コース、マンハッタンビーチの豪邸ウォッチコースと、ロサンゼルス在住の方オススメのランニングコースに案内していただき、走ることもできました。
バイク専用レーンをのんびりと自転車で走ったり、ワンちゃんとのお散歩、バギーランなど、
カジュアルなスポーツウェアに身を包み、思い思いにカラダを動かしている様子は羨ましい限り。まさに、スポーツが生活の一部になっている姿、とってもカッコ良かった!
そして、今回の滞在では、ユニバーサルスタジオやハリウッドも訪れることができ、
3泊5日とは思えないほど、ロサンゼルスの多様な魅力を濃縮して満喫することができました!
海外マラソンを走ることで、いわゆる観光旅行では経験できないことを体験でき、
大きな感動と達成感が得られ、忘れられない思い出になります。
ぜひLAマラソンに合わせ、ロサンゼルスを訪れることをオススメいたします!
『LAの魅力をrunで感じる』宍戸弘一さん
昨年12月に行われた「駒沢ランナーズフェスタ」でのLA マラソンモニターランナーの座をかけたじゃんけん大会でのこと。
スタンドに居た私は順調に勝ち進み、最後3 人まで絞られたところで、決勝戦でスタンドからグランドに降り、お立ち台に上がっていたロサンゼルス観光局の安達さんと運命のじゃんけん!
心の声 「2年前もこうしてこのおじちゃんに負けたんだよなぁ・・・」 デジャヴのような光景。そうなんです。2年前も決勝戦まで進み、惜しくも次点だったのです。
結果は・・・見事勝利!!一緒に来ていた友人たちがスタンドで盛り上がっているのを下から見上げながら、正直内心は複雑・・・。だが、もう後戻りはできないと覚悟を決めました。
ハーフまでしか走ったことのない私にとって、「いつかフルマラソンを」とは思ってはいましたが、まさか初マラソンが海外で、しかもLA マラソンのモニターランナーになるとは!
後日、ランニングマガジン・クリールの樋口編集長からツアーの日程表が届きました。
見ると、LA マラソン以外にもLAのジョギングコースを4カ所走る日程。
あっという間に時は過ぎ、3/7 出発の日を迎えました。アメリカン航空11時間近くのフライトの末、LAの地に到着。着いて早々「すぐ走れる服装に着替えて下さい。車で移動してすぐに走りますよ」と・・・。今回の旅の目的の1つ『LAの魅力をrunで感じる』が、もうすでにここ、空港から始まっていたのでした(笑)
1日目。初めて見るLAの景色。
広い広い!ハイウェイの車線が沢山!タクシーはプリウスが目立つ。
カリフォルニアの温暖で心地よい気候。おのずとテンションが上がりました。
初めて走ったrunの場所はベニスビーチからサンタモニカへ向かうランニングコース。
天気も快晴。なんといってもビーチの奥行きが広い広い、波打ち際がはるか遠くに見える。
午後はグリフィス天文台付近のトレイルコースへ。
ここはLAの街並みが一望できる絶景スポットとして有名な場所。
少し走っては立ち止まり、撮影タイム。また少し走っては撮影タイムと目の前に飛び込む絶景に思わず何度も足を止める。走りにきているのかそれとも撮影をしにきているのか!?・・・(笑)
ちょうど、HOLLYWOODサインのある山側にズンズンと沈むオレンジ色に染まったsunsetの美しさは今でも目に焼きついています。
LA 食レポ★★★
アメリカの食のイメージは大味、脂っこい、すべてがラージサイズだったが、料理が意外と美味しい!
初日に連れていって頂いたシュリンプレストラン「ババガンプ」は、アカデミー賞受賞映画「フォレストガンプ」をモチーフに作られたエビ好きのためのエビだらけのエビレストランだった。「生まれ変わったらエビになりたい・・・」程の大のエビ好きである妻は、隣で幸せそう~な顔をしてエビを食う(笑)
2 日目。現地在住の日本人の方々と合流し、一緒にランチョパロスバーデスコースをジョギング。時期によってはクジラも見られると言われている紺碧の海を見下ろしながら、皆でお喋りしながら走る楽しさを実感。いよいよ本番を明日に控え、午後はEXPOへゼッケンをピックアップしに向かう。
3 日目、マラソン当日。時差ボケで睡眠時間2 時間。しかも追い討ちをかけるようにサマータイム開始の日。目覚ましを1時間早めての午前3 時、ホテルのロビー集合。
まだ外も薄暗い中、地下鉄とバスを使ってスタート地点であるドジャーズスタジアムへ向かう。
いよいよスタートの時。アメリカならではの歌手によるアメリカ国家斉唱(熱唱)
自然と気持ちもヒートアップ。そして号砲とともにスタート!!
最初の4マイル(約7キロ)まではアップダウンのきついコースでしたが、気持ちが高揚していることもあり、気持ちよく駆け抜ける。
沿道には途切れることなく地元の方々が。その大歓声たるや、まず日本では見ることはないでしょう。それはまるでお祭りの中を走っているかのような感覚。
数キロ毎にボランティアの生バンドがいろいろなジャンルの曲で盛り上げてくれる。
とにかくランナーを楽しませるための仕掛けが盛りだくさん。
時折、沿道の方々とハイタッチを交わしながら前に進む。
ハリウッドを過ぎて13マイル(距離にしてちょうどハーフ)地点。手元の時計を見ると約2時間10分。目標タイムを4時間30分としていた私は「よし、いいペース。行ける、行ける。」と、フルを一度も走ったことがないのにどこからそんな自信がでてくるのか!?
ただ、そんな期待もすぐに薄らいでいくのでした(笑)
スタート時のひんやりと肌寒かった気温はぐんぐん上がり、この日の最高気温はたしか28 度。ここからは暑さとの戦いでした。
(LAの最高気温は上がっても20度前後と聞いていたのに・・・)
ビバリーヒルズを過ぎて後半18マイル付近、水分補給がうまくいっていないのか足全体が重い。時折ストレッチしながら走る。このあたりで、ライバル登場。長髪で黒のショートタイツを履き、上半身裸でがたいのいいプロレスラーのような風貌のランナー(しかも片手にスピーカを持ち耳に当てヘッドバンキングしながら走ってる)と遭遇。しばらく抜きつ抜かれつのデットヒートを繰り返すことに。
あとで思うとあのランナー、どこにもゼッケン付いてなかったな・・・。
23マイルからは緩やかな下りが続き、視線の向こうにはサンタモニカの海が。
25マイルを通過したところで、海岸線に出ていよいよゴール目前!
(実はこのとき身に付けていたガーミンのGPS ウォッチのバッテリーが既に切れてしまっており、正確な距離とペースがわからない状況でした)
沿道の応援に後押しされ、ここまでガクンを落ちていたペースを気持ちで一気に上げる。
ただ、早めにペースを上げすぎたせいか、走れど走れどゴールゲートは遠く、スタミナ切れ寸前。次第に沿道の応援も増えていき、半ば立ち止まることは許されない状況に。
苦しいけど気持ちいい。
そして、ゴール!!
記録は5時間5分。
目標タイムには届きませんでしたが、大きな達成感。人生初のフルマラソンはこうして幕を閉じたのでした。
4日目。
LA食レポ、第二弾!★★★
マンハッタンビーチジョグ後のビーチ傍のパンケーキのお店。(uncle bill’s Pancake House)
と~にかく、注文するすべてがアメリカンサイズのため、大きなテーブルもいつのまにかお皿で埋めつくされる(笑)
食べても食べても終わりが見えないほどの量だったが、味は最高でした!
メニューの中には、『ボディビルダーズパンケーキ』などという興味深けなメニューもあり。
プロテインでも入ってるのか!?
そして帰国の途へ。
LA マラソン以外にも連日いろいろな観光名所を巡りながらランニングコースを走ることができて、まさにLAの魅力をrunで感じた弾丸ツアーでした。
LA マラソンの魅力は、なんといってもコース設定。
ドジャー・スタジアムをスタートし、チャイナタウン、ハリウッド、ビバリーヒルズなどの観光地を走り抜け、ゴールはサンタモニカビーチという、まさに名所めぐりでランナーを飽きさせない。それでいてタフなコース。
海外マラソンを走ってみたいという方にはぜひともLA マラソンをおススメします!
フルマラソンの魅力(魔力?)を知ってしまった今回、次なる目標はやはりサブフォーでしょう。正直、これまで大会前にしか走っていませんでしたが、これからはランニングマガジンを読んで、楽しく長くランニングを続けるコツを見つけながら向き合っていきたいと思います。
最後に、ロサンゼルス観光局安達さん、クリール樋口編集長、現地でアテンドして頂いたMasa さん、鈴木さん、モニターランナーの黒木さん、本当に素晴らしい経験をありがとうございました。
かけがえのない一生思い出です!