LAの一風変わった美術館ベスト10!(前編)

写真提供:Sgerbic, licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons

LAの美術館は観光地としても有名で、連日大勢の人が訪れ、少しリラックスした気持ちで楽しめる、面白おかしい作品たちを集めた美術館として話題をよんでいます。今回はそんな一風変わった美術館を5つご紹介します!

Property of Discover Los Angeles
写真提供:African American Firefighter Museum,Facebook

THE AFRICAN AMERICAN FIREFIGHTER MUSEUM

 ローカルの間では、Old Fire Station#30として知られる「The African American Firefighter Museum」は、アフリカ系アメリカ人の居住区初の独立した消防署として1913年にオープンました。1997年には美術館として再オープンし、現在に至ります。2階建ての美術館では、オープン当初、人種差別と戦いながらも、果敢に働き地域を守ってきた勇敢な消防士たちの歴史にスポットをあて、オリジナルのポールや、1890年のビンテージホース(当時は場馬車でひいていたそうです)、写真に新聞のクリッピングなどを用いて、当時の様子を詳しく紹介しています。また、LA初のアフリカ系アメリカ人消防士として知られる、Sam Haskins氏の活動とその死についても学ぶことができます。2階のエリアには、古いヘルメットやバッジ、ビンテージのユニフォームを着たマネキンが展示されていて、ここ数年の消防署の活動を詳しく知ることができます。

Property of Discover Los Angeles
写真提供:The Bunny Museum,Facebook

THE BUNNY MUSEUM

 「街で一番キュートな美術館」という人もいる、The Bunny Museumは、名前の通り「うさぎ」をフィーチャーした美術館です。美術館に訪れて、コレクションを購入したいという方は事前に予約が必要となります。というのも、こちらの美術館、実はプライベートな個人宅なのです!オーナーのCandace FrazeeさんとSteve Lubanskiさんは、ぬいぐるみやフワフワとした可愛らしい雑貨、ウサギを収集するコレクターで、口コミで話題となり、現在の様な「美術館」として人を迎える様になったそうです。母屋には6匹ほど本物のウサギが暮らしていて、ブロッコリーやほうれん草、ウサギ用スナックを持参すれば、餌やりも体験できてしまいます。ただ、なぜか人参はNGなのだとか。これには訳がありそうですが・・・!まずは実際に訪れてみてください!

Property of Discover Los Angeles
写真提供:sggrant,Flickr

HERITAGE SQUARE MUSEUM

ヴィクトリア朝時代を代表するイギリスの小説家、ディケンズの小説が好き、と言う方にぜひ訪れて頂きたいのがこちら、Heritage Square Museumです。主に下層階級を主人公とし弱者の視点で社会を諷刺した作品を発表したディケンズですが、Heritage Square Museumには、その小説に出てきそうなビクトリア朝風の家が9軒ほどあります。元々個々に別の場所にあり、取り壊しの危機もあったそうですが、様々な人の手をかり、修復され、現在の位置に移動されました。Queen Anne Styleとして知られる赤と緑のHale Houseはコレクションの中で最も人気が高く、美しいとされています。8角形のHastings Houseもぜひチェックしておきたい建築です。一番新しいのはColonial Drugとよばれる建物で、第一次世界大戦時前の薬局をモチーフに作られ、ソーダファウンテンや、薬がオリジナルと全く同じという徹底ぶりで、話題となっています。どの建物も一階エリアは一人で回ることができますが、その歴史を詳しく知りたい方はガイドツアーに申し込まれるのをおすすめします。およそ2時間のコースですが、その価値あり、との声も多いツアーです。特別なイベントが企画される春のArroyo Dayや、ムービーナイト、クリスマスシーズンのHoliday Lamplight Celebrationなどが訪れるのにベストなタイミングですよ。

Property of Discover Los Angeles
写真提供:International Printing Museum,Facebook

INTERNATIONAL PRINTING MUSEUM

科学が進歩した現在では考えられないことですが、一昔前まで、文字を紙にのせる際は、一文字一文字プリントする、という手法を使っていました。South Bayにあるこちらの美術館では、歴史的にも貴重な、アンティークのプリント機器が数多く展示されています。何と一番古いもので1800年代のものがあるというから驚きです。一般公開されているのは土曜日のみですが、予約をすれば平日でも観覧することができます。大文字、小文字の「由来」など、文字にまつわる歴史も学ぶことができるのも魅力です。美術館を出るときにはちょっとしたお土産ももらえるそうですよ。7月4日と秋に行われるAnnual Printers Fairの期間は多くの人が訪れる人気のシーズンなのだとか。ぜひ一度足を運んでみてください!

Property of Discover Los Angeles

LOS ANGELES POLICE MUSEUM

 

Los Angeles Police Museumは、LAPDの輝かしい歴史をビンテージの写真、バッジ、ユニフォームなどの展示物を通して学ぶことのできるミュージアムです。1950年のテレビ番組DragnetでJack Webbが着ていたジャケットや1997年のNorth Hollywood Bank強盗事件の際に使用されたパトカー、数々の事件で実際使用されていたヘリコプターなど、普段見ることのできない貴重なものが数多く展示されています。ヘリコプターに至っては、コックピットに座ることもできるので子供たちにも大人気だそうです。また、LAローカルならば誰もが知っている有名事件、Hillside Stranger、the Onion Field Killer、the Night Stalker 、Charles Manson Murderといった、凶悪犯罪関連の記事や証拠品などを閲覧することができます。建物自体、1925年から1983年までLAPDのNortheast 支局として利用されていた歴史的背景があり、アメリカ合衆国歴史登録財に登録されています。