L.Aのアイコン、ワッツタワーを大特集!(後編)

:munna, Discover Los Angeles,Flickr

 圧倒的な存在感とユニークな歴史をもつワッツタワーは、唯一無二の芸術作品として多くの人々を魅了してきました。ワッツ地区の中心にあるワッツタワーは、ロサンゼルスのアイコンと呼ぶにふさわしく、ローカルのみならず多くの人に愛されているのです。前半に引き続き、後半もその魅力にせまります。お楽しみに!

Property of Discover Los Angeles
TravelingMan,Flickr

EMBEDDED IN HISTORY

装飾に見る歴史

ワッツタワーの装飾には、伝統的なカルフォルニアスタイルの陶芸やセラミックアートもつかわれています。これらの装飾は、塔の骨組みを強くするだけでなく、20世紀前半のカルフォルニア・デザインを後世に残す貴重なアート作品として重要な役割りを持っています。 Malibu Potteries に Batchelderといったブランドの作品にくわえ、 FiestaやHarlequin 、 Bauer や Metloxといったローカルブランドの食器なども使われているそうです。

LAYING DOWN HIS TOOLS

ロディア氏、ワッツタワーの制作を終了する

 

ロディア氏がなぜタワーを作り始めたのか、誰も正確には知らないのですが、それと同じく彼がタワー制作をストップした理由も解明されていません。1955年のある日、ロディア氏はタワーがある自身の所有地を隣人に譲渡し、バスに乗り、北カルフォルニアにいる姉家族のもとへと向かいました。この時、ロディア氏、76歳。実に34年という、それまでの人生のおよそ半分もの歳月をかけたタワーをあっけなく後にしたのでした。ロディア氏はその10年後、Watts Riotsの一ヶ月前になくなりました。

Property of Discover Los Angeles
:munna, Discover Los Angeles

STRUCTURALLY SOUND

頑丈なワッツタワー

タワーの中で最も高いのはWest Towerで一般的な10階建てほどの高さがあります。1950年代、街はタワーが倒れる危険もあると考慮し、タワーの取り壊し命令を出しました。どうにかしてタワーを存続させたいと願ったL.A art communityは街の職員に強度を計るストレス・テストを実行してほしいと願い入れます。テストの結果、ワッツタワーは非常に頑丈であることが認められ、それまで通り存続することが決定しました。1960年からはタワーのツアーも始まり、観光スポットとしても注目される様になっていきました。

CULTURAL LEGACY & PRESERVATION

文化的背景、そしてタワーの存続

1950年代に強度が高いことが分かったタワーですが、年月にともなう老朽化もあり現在では自然の景観の描写を扱う芸術ジャンル、ランドスケープ・アートでは、アメリカ国内で最も恐怖心を抱かせるアート:「most threatened works of landscape art」、の一つとして認識されてしまっています。2010年にはLos Angeles County Museum of Art (LACMA) とロサンゼルス市がパートナーシップを組み、ワッツタワーを存続、保存する動きをはじめています。

 

ワッツタワーは、1977年4月にアメリカ合衆国国家歴史登録財に登録されており、1963年には Los Angeles Historic-Cultural Monument 、 1990年8月には California Historical Landmark 、1990年12月には U.S. National Historic Landmark として登録されています。

GETTING THERE

ワッツタワーへの道

 

ワッツタワーはメトロ・ブルーラインの103rd Street / Watts Towers Station から歩いて10分ほどの場所にあります。特に制約などはないので何時に訪れてもタワーを見ることができます。サボテン・ガーデンやタワーを取りまく小さな彫刻など、細かい部分をご覧になりたい場合は木曜日から日曜日まで行われているガイドツアー($7)に参加することをおすすめします。

 

ワッツタワー、L.Aを訪れた際にはぜひ足を運んでおきたい魅惑のスポットです!この機会に、ぜひご家族で、カップルで、その魅力に触れてください!