静けさを求めて:ロサンゼルス内にある宗教的な背景がある建物や神聖な場所を一挙ご紹介!(パート2)
異文化が混在するロサンゼルスには、様々な宗教が存在しています。ロサンゼルス内にある、宗教的な背景がある建物や神聖な場所を一挙ご紹介している今回の特集、パート2でも素晴らしい建築物が登場しますのでお楽しみに。
THIEN HAU TEMPLE
チャイナタウンにある Thien Hau Temple (ティエンハウ廟)は、航海・漁業の守護神として中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神、媽祖(まそ)に捧げられた、道教のお寺です。境内の神社は、媽祖(まそ)、関羽(戦いの神)、福徳(地の神)を崇拝するものとなっています。実は意外にも、建物自体はキリスト教の教会であった過去があります。1980年代に道教の団体に買収され、お寺として改装されました。階層から2年後となる2005年には、大きめのお寺が隣に建てられました。
中国地方で重要と見なされている春節の前後には、様々な催事が催されます。春節を迎える一ヶ月ほど前になると、道教信者の人々は神に一年の感謝を伝えるためお寺に集まります。お香を焚いたり、ローストピッグやフルーツ、花々を持ち寄り、境内にそなえます。春節の前日となる Lunar New Year Eve も大変盛り上がります。獅子舞が登場し、邪悪な霊を払いのけると言われる爆竹が鳴らされます。春節後の数週間は、特別な祈祷も行なっています。
756 Yale St, Chinatown
213.680.1860
WILSHIRE BOULEVARD TEMPLE
1862年から1933年まで B'nai B'rith の名で地域住民に親しまれていた Wilshire Boulevard Temple は、ロサンゼルスでもっと古いユダヤ教の会堂です。現在 Wilshire Boulevard Temple として知られる建物は 1929年にオープンし、Wilshire Center 地区の重要な宗教会堂として仲間入りを果たしました。境内の中に設置されたサンクチュアリー・ビルディングは、会堂の初代ラビ(ユダヤ教の指導者)であった Abraham Edelman の息子である著名な建築家、 Abram M. Edelman によりデザインされました。オープン以来、WBT には、ダライ・ラマから LA Phil まで、世界的に有名な人々、団体が訪れています。スペインのアルハンブラ宮殿に代表される、イスラームの影響を受けたデザインであるムーア様式の建物は、1973年にロサンゼルス市の歴史的文化財として、1981年には、アメリカ合衆国国家歴史登録財に登録されています。
ローマのパンテオン宮殿がモデルとなっているというビザンチン・リバイバル様式のドームは直径30メートルで、地上約42メートルの場所に設置されています。ドーム内の壁画は、グリフィス展望台や LAC-USC Medical Center、ロサンゼルスタイムスビルの壁画も手がけた、Hugo Ballin 氏が手がけています。東、そして西の壁に設置されている3つのランセット窓は、国内で最も美しいステンドグラス作品の一つと言われており、MGM の創設者の一人である Louise B. Maye rにより設置された(資金を集めた)ことで知られています。境内を回るツアーも随時開催されていますので、興味のある方は、直接お問い合わせください。(213.835.2195)
3663 Wilshire Blvd, Los Angeles
213.388.2401
FIRST AME CHURCH OF LOS ANGELES
1872年創設の First African Methodist Episcopal Church (アフリカンメソジスト監督教会)は、アフリアンアメリカンの人々による教会としては、ロサンゼルスで最も古く、歴史のある教会です。アフリカンアメリカンの看護婦であり、不動産起業家、そして慈善家であった Biddy Mason と、義理の息子である Charles Owens 氏監修のもと、創設されたことで知られています。当時、教会設立の企画を実現化させるためのミーティングは、Spring Street にあった Mason さんの自宅で行われており、最初に教会が建てられた場所の土地は、彼女が寄付したものでした。1872年の創設以来、AMEは信者を増やし、大変大きな組織へと成長しました。現在、教会は West Adams 地区の Jefferson Park エリアに位置しています。建物は、著名なアフリカンアメリカンの建築家、Paul R. Williams により、1968年にデザインされました。
2270 S. Harvard Blvd., Los Angeles
323.735.1251
PEACE AWARENESS LABYRINTH & GARDENS
歴史ある West Adams 地区にある Peace Awareness Labyrinth & Gardens(PALG)は、2002年にオープンした、非営利のスピリチュアルセンターです。PALGは、宗派に属さない、キリスト教系の宗教団体が(教会)である Movement of Spiritual Inner Awareness(MSIA)により創設され、MSIAの本拠地としても知られています。来場者が、リラックスし、日頃の疲れを解き放つことができるように、教会内には石でできたラビリンス(迷路)や、アジアをテーマにしたメディテーションガーデンなどが設置されています。メディテーションガーデン(瞑想庭園)には、16の噴水があり、鯉の住む池、瞑想のために設置された特設エリアなどが存在しています。また、敷地内には、1910年から1914年にかけてイタリア人移民のSecundo Guasti氏に寄って建てられた歴史的に貴重な邸宅、Guasti Villa があり、ツアーも行っています。美しいヴィラは、Hudson & Munsell(世界的に有名な建築事務所)によりデザインされ、1990年には、ロサンゼルス・カルチュラル・ヘリテージ・モニュメント(ロサンゼルス文化遺産モニュメント)として登録されています。
3500 W Adams Blvd, Los Angeles
323.737.4055
ロサンゼルス内にある宗教的な背景がある建物や、神聖なスポットをご紹介している今回の特集、パート2はここまでとなります。次回は最終回となりますので、最後までどうぞお見逃しなく!