意外にもLAで見られる!世界的名作10点(前編)

写真提供:@discoverLA, Instagram

世界各国から集められた貴重な名作が数多く展示されているLAは、隠れた芸術の都として知られています。ヴァン・ゴッホの「Irises」からDiego Riveraの「Flower Day」、「考える人」の像など、こんなところにあったの?!と驚くような作品が美術館に展示されています!今回はそんな中でも必見の名作10点をピックアップしました!

FLOWER DAY - LACMA

ディエゴ・リベラ(Diego Rivera、1886年12月8日 - 1957年11月24日)はキュビズムの影響を受けた作風や、多くの壁画作品で知られる、メキシコ出身の画家です。彼の最も有名な作品の一つが1925年胃発表された「Flower Day」で、現在は Los Angeles County Museum of Art (LACMA)に展示されています。高いところから見渡した鳥瞰図のスタイルで描かれた絵にはリベラの代表である、ブロックスタイルの人物など、初期のキュビズムが反映されています。「Flower Day」はアメリカ合衆国で最初に一般公開用のコレクションとして展示されたリベラの絵画、として知られています。

Property of Discover Los Angeles
写真提供;Wikipedia

THE TREACHERY OF IMAGES - LACMA

The Treachery of Images (This is not a Pipe)「イメージの裏切り(これはパイプではありません)」は1929年にベルギー出身のアーティスト、ルネ・マルグリット氏(当時30歳)によって描かれた絵画で、アートの形態『シュルレアリスム(超現実主義)』の最高傑作と言われ、モダンアートのアイコンと称される作品です。現在はLACMAのAhmanson ビルディングに展示されています。こちらの絵画は1920年からマルグリット氏が書き続けていた「Treachery of Images」の作品集の一つで、この世にある物や形を実際に描くのは不可能で、絵画は全て「目に見える思考」をイメージとして提示したものである、という思想から成り立っているのだそうです。絵画に描かれたメッセージを見て、思わず「考えて」しまう人も多いでしょう。絵画に言葉を取り入れたマルグリットのスタイルは後にJasper Johns、Roy Lichtenstein、アンディー・ウォーホールといった、当時の若手アーティスト達に多大な影響を与えました。

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写真提供:Wikipedia

IRISES - THE GETTY CENTER

1889年、ゴッホはサン・レミ精神病院に入院しましたが、そこで彼は実に約130点もの絵画を完成させました。入院して最初の週に取りかかったと言われているのがこちら「アイリス」で、サン・レミ精神病院の庭にあったアイリスだと言われています。所々に日本の版画のようなテクニックが見られるこの作品は、咲き乱れたアイリスが美しく描かれたゴッホの傑作として、多くの人に愛されています。絵画の初代オーナーはフランス人の芸術評論家で、300フランと言う底値で手に入れたそうです。1987年に、この世で最も高い絵画として売られ、(この記録は2年間破られませんでした)現在はLAのBrentwoodにある、Getty Centerに展示されています。2012年にインフラの影響を受け順位が見直された、「世界で最も高く売られた絵画」の10位にランクインしました。

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写真提供:J. Paul Getty Museum

LA PROMENADE - THE GETTY CENTER

ピエール・オーギュスト・ルノアールの最高傑作の一つとも言われる『Le Promenade(散歩道)』はGetty Centerのゴッホの「アイリス」と同じ部屋に展示されています。クロード・モネと同じ時代に活躍したルノアールは、印象派を代表する画家として知られ、「散歩道」はまさにその芸術形態を表現した作品といえます。「散歩道」は中流階級のパリのカップルが楽しく散歩している姿を描いた絵画で、斬新なアングルと、空間と時間による光りの正確な描写が、作品のトレードマークになっています。

ちなみに、こちら「散歩道」と「アイリス」が展示される同じ部屋に、クロード・モネの作品も多数展示されています。アートファンにはたまらない空間ですよ!

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写真提供:Wikipedia

THE GREAT WAVE OFF KANAGAWA - HAMMER MUSEUM

『神奈川沖浪裏』(かながわおきなみうら)は、世界一有名な日本の画家、江戸後期の浮世絵師・葛飾北斎が制作した木版画で、1831年(天保2年)頃 に出版された、名所浮世絵の連作『富嶽三十六景』の一つとして知られています。巨大な波と、翻弄される舟の背景に富士山が描かれた、世界的に有名な版画です。版画のコピーはニューヨークのメトロポリタンミュージアム、ロンドンのThe British Museum、シカゴのThe Art Instituteにそれぞれ展示されています。LAではHammerミュージアムの上層階にある、UCLA Grunwald Centerに展示されていますが、Grunwald Centerは通常UCLAの生徒のみしか観覧できないので、観覧希望の際はお電話での予約をお忘れなく!