ダウンタウンLAのブロードウェイにある歴史的シアターを散策しよう（見に行こう）！（後編）

 前半ではダウンタウンLAにあるブロードウェイのヒストリー、そして歴史ある魅力的なシアターをご紹介しました。後半でも一度は足を運んでおきたい、ロサンゼルスのブロードウェイならではのシアターが登場しますよ。後半もお楽しみに！

 現在The Globe Theatreとして知られるこちらのシアターは、1913年1月にMorosco Theatreとしてオープンしました。ドラマティックな大作を上演することで人気を集めたMorosco Theatreは、アメリカン・シアター業界の重鎮、Oliver MoroscoとBelasco Familyが手掛けたことでも話題をよびました。ユニークな作りの一つとして200パウンド（90キロ）以上のパトロン専用の座席が設けられ、さらにオーケストラピットからの音楽がうるさいと叫ぶパトロンのことを考慮し、オーケストラ・ピットを葉っぱで埋め尽くした、なんてこともあったそうです。

2014年6月24日、ダウンタウン・ブロードウェイの審議役員の一人であるJose Huizar氏とシアターの新たな経営者Eric Chol氏によってリノベーションし新たに設置されたネオン形看板の新設セレブレーションが行われました。1980年以降使われていなかったシアターも、現在再オープンし、様々なライブやイベントが行われるパフォーマンス会場として多くの人を魅了しています。

 The Place Theatreは1911年6月26日全世界に劇場を所有するOrpheum Vaudeville Circuitの劇場として誕生しました。当初は通称「Orpheum」とよばれ、現在ではアメリカ全土で一番歴史のあるOrpheum Theatreとして知られています。建築家G.Albert Lansburghにより建てられたシアターは、フローレンスの要素を取り込んだルネッサンス初期の宮廷をモチーフに作られておりラグジュアリー感漂うシアターとして有名になりました。3階席まで含め2000人収容可能と言われたシアター内はピンク、ゴールド、ブルーの色調をメインに、エレガントなインテリアで統一され壁には大理石やモザイクのタイルが使用されました。また地下には男性専用のスモーキングラウンジと暖炉エリアが、上の階には大理石の噴水が美しい女性専用のラウンジがあります。1926年にBroadway Palace Theatreと改名し、サイレントムービー専門の映画館として注目されました。トーキーズのブームにより、徐々に音のあるものへと変更していったそうです。Palace Theatreは1989年の8月にロサンゼルスの歴史的文化財#449に登録されています。

6月11日の一枚はこちら！

こちらのPoint Vicente灯台は、1926年に建てられたものです。

まだ走っていて毎日何隻の船を導いていますが、毎月の第２土曜日に見学できますので、

都合が合えば見てみてください！

 Million Dollar Theatreは、Grauman's Egyptian TheatreやハリウッドのGrauman's Chinese Theatre (現在はTCL Chinese Theatre) の建設者としても有名な伝説的な興行師、Sid Graumanによって建てられたシアターです。2345名収容可能なビッグシアターは、1918年2月1日にオープンし注目を集めました。ロサンゼルス・ブロードウェイ地区の中では最も北にあるシアターで、地域では有名なBradbury Buildingの真向かいにあることで知られています。建物の正面は精巧な対称の装飾を持ったChurrigueresque デコレーションの最高の例といわれ、その美しく精密なスペイン調のデザインは多くの人から賞賛をあびています。彫刻家Joseph Mora氏のバイソンや角の長い牛のスカルといった、ウェスタン・アメリカンのシンボルも全体をより一層はなやかなものにさせています。Million Dollar Theatreはロケ地としてもよく使われることがあり、ブレード・ランナーやDyas of Summer、The Artistといった作品に登場しています。1978年7月にはアメリカ合衆国国家歴史登録財として認定されています。

ダウンタウンLAにあるブロードウェイ地区の歴史的シアター特集いかがでしたか？世界屈指のパフォーマンスを最高の劇場で目にすることができるなんて本当に贅沢ですよね！ぜひこの機会に、ひとつひとつのシアターに足を運んで歴史を感じとってください！