アカデミー賞を受賞した映画のロケ地ベスト10!(後編)

写真提供:Frank Fujimoto, Flickr

アメリカのみならず、世界の映画史を象徴する場所、ハリウッド。そんなハリウッドでは毎年数々の映画が撮影され、その多くがアカデミー作品賞を受賞した名作です。今回もそんなLAで撮影された名作と、そのロケ現場をご紹介しましょう。

Property of Discover Los Angeles
写真提供:Warner Bros. Studios

"CASABLANCA" - WARNER BROS. STUDIOS

1943年の作品賞を受賞した『Casablnaca』で、ハンフリー・ボガートが『We’ll always have Paris』という名ゼリフを残し、パリのフラッシュバックとして流れたシーンは、実はLAのバーバンクにあるWarner Bros. Studioの敷地内で撮影されました。スタジオ内にFrench Streetと呼ばれるストリートがあり、そこが撮影現場となったそうです。Warner Bros. StudiosではVIPのスタジオツアーがあるので、それに申し込めば実際の撮影現場を見ることができますよ!LAならではの思い出作りに、ぜひツアーに参加してみてください!

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写真提供:Hilton & Hyland

“THE GODFATHER” - BEVERLY HOUSE

1972年の受賞作『God Father』にでてくる映画史に残る名シーンもロサンゼルスにあるBeverly Houseで撮影されました。トム・ハイゲンと映画監督のジャック・ウォルツがある『交渉』をする場面は映画ファンならば誰もが知るシーンでしょう。こじれた交渉の翌朝、映画監督ジャック・ウォルツは生温かい感触で目が覚めます。恐る恐るめくったシーツの中には、彼のお気に入りの競走馬の血だらけの生首が・・・。鮮明に思い出す方も多いのではないでしょうか?Beverly Houseは1927年にB.Kaufmannによって建設されました。撮影には外観だけが使用され、部屋の中のシーンはロングアイランドで撮影されました。ちなみに、ハーストコーポレーションの創始者、ウィリアム・ランドルフ氏は晩年をここで過ごしたそうです。また、ケネディ夫妻がハネムーンの間このホテルに滞在したことも有名です。一度は訪れてみたいセレブなスポットですね!

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写真提供:shiner.clay, Flickr

“GONE WITH THE WIND” - THE CULVER STUDIOS MANSION

現在The Culver Studios Mansionとして知られるカルバースタジオ内の豪邸は、1918年にサイレント映画のプロデューサー、Thomas Inceによって建てられました。故ジョージ・ワシントン大統領のMount Vernonの邸宅をモチーフに作られた豪邸は、15000平方フィートという巨大な大きさを誇ります。当初Thomas H.Ince Studiosという名がついていましたが、1935年にDavid O.Selznick氏が購入し、Selznick International Picturesに改名されました。1939年にアカデミー賞を受賞した『風邪と共に去りぬ』の大部分がここで撮影されました。レット・バトラーとスカーレット・オハラのアトランタの新居はこの豪邸で、撮影用にマットなペイントで外壁を塗り替えたそうです。大規模な火災のシーンは実際にセットを燃やして撮影したのだとか!豪邸はWashington Boulevardから見ることができ、観光スポットとしても人気です。

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写真提供:Lindsay Blake

“RAIN MAN” - CHARLIE BABBITT’S APARTMENT

1988年のアカデミー賞作品賞受賞作『Rain Man』はアメリカ全土、様々なロケ地で撮影されました。ロサンゼルスでもいくつかのシーンが撮影され、トム・クルーズ演じる主人公のアパートは、映画のヒットとともにちょっとした観光名所となりました。ダスティン・ホフマン演じる自閉症の兄がアパートの室内で火災報知器をならしてしまい、パニックを起こしてしまうシーンは、映画史に残る名シーンでしたよね!ダスティン・ホフマンはこの映画でアカデミー賞主演男優賞を受賞しています。撮影で使用されたのはEvanview Drive沿いに面したアパートの裏側のエリアなのだとか。ちなみに、こちらのアパート、90年代にブラピが住んでいたことでも有名なんですよ!

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写真提供:Lindsay Blake

“MILLION DOLLAR BABY” - FRANKIE DUNN’S HOUSE

2004年公開の映画『ミリオンダラーベイビー』は77年のアカデミー賞を総なめにしたことで有名です。ヒラリー・スワンクが女優賞、モーガン・フリーマンが助演男優賞、クリント・イーストウッドが監督賞、そして作品そのものがアカデミー賞作品賞に輝いた、歴史に残る名作です。映画の中ではアメリカ全土を旅する設定になっていますが、実はその撮影のほとんどはLAで行われました。クリント・イーストウッド演じるボクシングトレーナーが住む「The quaint bungalow」と呼ばれる家は、Eagle Rockに実在する民家です。教え子とのけんかのシーンや、教え子の試合を一人テレビで見るシーンなど印象的なシーンで数回登場しています。1913年に建てられたこちらの民家は、現在も撮影時とほぼ変わらない状態だそうなので、映画ファンならば一目見たら認識できるそうですよ。