Valley Relics Museumに行ってタイムスリップしちゃおう!(パート3)

Tiffany Theater sign at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

一歩足を踏み入れれば、タイムマシンに乗って過去のSan Fernando Valley(以降Valley)を訪れたような気分を味わうことができる Valley Relics Museumを詳しくご紹介している今回の特集も最終回となりました。最後までじっくりお楽しみください!

Property of Discover Los Angeles
Scoreboard and jersey from "The Bad News Bears" at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

"THE BAD NEWS BEARS"

ValleyにはE.T.にカラテキッド、Cluelessにターミネータ−2、Argo など、大ヒット映画の名シーンに登場した数々の有名ロケーションがあります。アイコン的なスポットとして知られる、Brady Bunchの家もあります。1976年の大ヒットコメディ、「The bad News Bears」(頑張れベアーズ!)の中の野球をしているシーンはChatsworthにあるMason Park(Mason Recreation Centerとも呼ばれる)で撮影されました。美術館ではTommy Martindale fieldで使用されたオリジナルのサインからユニフォーム、野球ボール、台本から写真まで、ほぼすべての美品を保管、展示しています。

Property of Discover Los Angeles
The White Horse Inn sign at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

THE WHITE HORSE INN

多くの来場者(ローカル)は、このコーナーをおとずれるととても懐かしい気分になるといいます。それは、レストランのサインやメニュー、店舗オリジナルのマッチなどが思い出の場所の記憶を呼び覚ますからです。Gelinas氏はこう話します。

「面白いのは、ここをおとずれるほとんどの人が「オーマイガー!」と驚きの声をあげることです。叔父がここで働いていました、とか叔父がここのシェフでした、兄弟が働いていました、両親が常連でしたなど、皆さんどこかでつながっていたことに気が付くんです。このコーナーには心の琴線に触れる、何か特別な力もあると思っています。私の両親も常連でしたが、今はもうこの世にいません。そして、そのことを思うと同時に古き良き昔を思い出すのです。人々はとても親密で中が良く、地域一体は安全でした。」

NorthridgeにあるRoscoeとWhite Oakの交差点に位置していた The White House Innは1958年にオープンし、1994年(頃)に閉館となりました。Gelinas氏いわく、The White House InnのサインはGelinas氏を救ったといっても過言ではないといいます。「第2にDairy Queen、そして第3にBob`s Big Boyのサインが見つかったことによって、コレクション収集の大きな助けとなったんです。The White House Innは50年代にリーズナブルな価格でステーキやロブスターを提供していた数少ないレストランでした。リーズナブルといっても、庶民にとっては高級レストランというイメージでしたが、Valleyという場所が良かったんです。Valleyは当時、ほとんどひらけてなく、現在の様に高いビルやおしゃれな建物はありませんでした。だだっ広い空間に、このWhte Horse Innがあって、夜になるとこうこうと光がつき、輝いていみえた。みんなそれに魅了されたんです。」

 

Property of Discover Los Angeles
Tiffany Theater sign at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

TIFFANY THEATER

歴史を守ろうというミッションの元、Valley Relics Museumのスタッフは丘を越え、Tiffany Theater のサインも手に入れることに成功しました。Gelinas氏いわく、これはちょっとしたボーナスだったそうです。世界的に知られるWest HollywoodのSunset Stripに初のシアターとして誕生したTiffany Theaterは、刑事物のテレビドラマ「77 Sunset Strip」に登場したことで瞬く間に知名度があがり、人気のシアターとなりました。Tiffany Theaterは、Las Ciengaの西、Playboy ClubとDean Martin`s lounge、Dino Lodgeの間に位置していました。

Property of Discover Los Angeles
Handwritten letter from Isaac Newton Van Nuys at Valley Relics Museum | Photo by Daniel Djang

LETTER FROM ISAAC N. VAN NUYS

Gelinas氏があるショーケースの中にある手紙を指し、得意げに話し始めました。「この手紙はアイザック・ニュートン・ヴァンナイズが1865年に実際に書いた直筆の手紙です。皆さんこの手紙には驚きますよ。」故アイザック・ニュートン・ヴァンナイズは、アメリカで名の知れたビジネスマン(兼農場/牧場経営者)でした。一時期、San Fernando Valley南部のほとんどのエリアを所有していましたが、ロサンゼルスタイムズのHarry Chandler含む開発企業組合(development syndicate)が買収し、手放す形となりました。彼は現在のヴァンナイズの街を直接創設(作った)したわけではないのですが、honorary godfather(名誉ゴッドファーザー・名付け親)として歴史にその名を残しています。

Gelinas氏はショーケースの手紙を見ながらこう続けました。「今の世の中、多くの人がインターアクティブな、来場者も参加できるタイプの美術館を求めていると思うんです。私もそれには同感です。でも、本当の歴史、真実を伝えること、という本質の部分が、一番大切だと思うんです。実際に触って、感じて、読んで、研究できる歴史を伝えていくことが必要だと思うんです。ですので、自分で研究して、さまざまな事実を確かめることこそ、最も重要なことだと思うのです。ここでの展示品はある意味、すべてインターアクティブです。ローカル住民のルーツにもどり、真実の歴史を知ることがます。」

Valley Relics Museumは、どなたでも楽しむことのできる美術館です。

「この地(Valley)では映画が作られ、バイシクルが作られ、車が作られてきました。BMXバイクをのったことのある方なら誰でも、この地に敬意をはらいたくなるでしょう。カウボーイの映画を愛する人ならどなたでも、この地に敬意をはらいたくなるでしょう。この地、Valleyは、世界中の人々を魅了した土地なのです。」

ぜひこの機会に、Valley Relics Museumに足を運んで、Valleyの歴史を学ぶとともに、その魅力を感じ取ってください!